職場で伝えることに悩んだら|自分の意思を伝える本・考えを整理する本の選び方
伝える言葉は考えたのに、いざとなると言い出せない。
話し始めると説明が長くなり、何を聞きたかったのか分からなくなる。
どちらも「伝えることの悩み」ですが、学びたいことは少し違います。
自分の希望や限界を伝えることにためらいがあるのか。それとも、頭の中にある情報を整理する方法が分からないのか。
今つまずいているところを確かめると、本も選びやすくなります。
この記事では、職場でのやり取りを振り返りたい方に向けて、役割の異なる2冊を紹介します。
この記事でわかること
- 伝えづらさに合わせて本を選ぶ視点
- 2冊がそれぞれ扱っているテーマ
- 購入前に確かめたいことと、読書を自分の課題につなげる方法
※本記事は、出版社が公開している書籍紹介・目次を基にした選書ガイドです。読了後の感想や、実践による効果を紹介するものではありません。
🍀 本を選ぶ前に、伝えづらかった場面を一つ思い出す
「コミュニケーションを上達させたい」と考えるだけでは、どの本も必要に見えてしまうことがあります。
まずは、最近うまく伝えられなかった場面を一つ思い出してみてください。
たとえば、次の二つでは、困っている点が異なります。
「今日は引き受けられない」と分かっていたのに、相手の反応が気になって言えなかった。
この場合は、文章を短くすることより、自分の希望や限界をどう扱うかという考え方を学びたいのかもしれません。
確認したいことはあったのに、背景から説明しすぎて、肝心の質問が伝わらなかった。
この場合は、情報を選び、順序を組み立てる方法が役立つかもしれません。
両方に当てはまっても構いません。今いちばん負担になっている場面を、選ぶ手がかりにしましょう。
| 今の困りごと | 学びたいこと | 今回の候補 |
|---|---|---|
| 希望や限界を言葉にすることにためらいがある | 自分と相手を尊重しながら意思を伝える考え方 | 『アサーション入門』 |
| 説明が長くなり、要点が伝わりにくい | 相手が知りたいことを捉え、内容を組み立てる方法 | 『入門 考える技術・書く技術』 |
これは、本を選ぶための目安です。自分の性格や能力を判定するものではありません。
🍀 自分の希望や限界を伝える考え方を学びたいなら
『アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法』
平木典子 著/講談社・講談社現代新書
出版社の紹介によると、この本は、自分と相手の両方を大切にする自己表現「アサーション」を扱っています。
公開目次には、自己表現の考え方、自分と相手の権利、ものの見方、伝え方に関する章が並んでいます。講談社の書籍紹介・目次
この本を候補にしたい人
当サイトでは、次のような悩みがある方の候補として選びました。
- 言いたいことは分かっていても、相手の反応が気になって言い出せない
- 自分の希望を伝えると、わがままになるように感じる
- 我慢を重ねたあと、強い言い方になってしまう
- 断り方の例文に加えて、自己表現の土台を学びたい
たとえば、仕事を断る言葉を用意しても、「相手が困るくらいなら自分が引き受けよう」と毎回考えてしまう場合があります。
そのときに確かめたいのは、言葉の上手さだけではありません。自分の事情をどのように受け止め、相手の事情と一緒に扱うか、という視点です。
本書の紹介・目次からは、こうした考え方を学ぶ入口として検討できます。
購入前に確かめたいこと
今ほしいものが「そのまま送れる仕事の断り文句」なのか、「自分の意思を伝える考え方」なのかを確認してみてください。
本書を検討するときは、試し読みなどで説明の進め方を確かめ、自分が知りたいテーマに触れているかを見ておくと選びやすくなります。
『アサーション入門』について、公開目次から分かる構成や試し読みの確認点を詳しく知りたい方は、『アサーション入門』の個別紹介記事をご覧ください。
具体的な返事を先に用意したい場合は、仕事を頼まれると断れないときの例文記事も参考にしてください。
🍀 質問や報告の組み立て方を学びたいなら
『入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法』
山﨑康司 著/ダイヤモンド社
出版社の公開目次では、読み手の関心や疑問を捉えること、考えをまとめて構造を作ること、文書やメールに表すことが扱われています。ダイヤモンド社の書籍紹介・目次
この本を候補にしたい人
当サイトでは、次のような悩みがある方の候補として選びました。
- 説明したいことが多く、どこから話すか迷う
- 「結局、何を確認したいの?」と聞き返される
- 質問や報告を文章にすると、背景説明が長くなる
- 場面ごとの例文に加えて、自分で内容を組み立てる方法を学びたい
たとえば、作業の経緯をすべて説明しても、相手には「何を判断してほしいのか」が見えないことがあります。
そんな場面では、自分が話したい順序から少し離れ、相手が何を知る必要があるかを考える視点が役立つかもしれません。
本書は、こうした情報整理や文章の組み立てを学びたいときの候補になります。
購入前に確かめたいこと
公開目次には、考えの構造や論理の展開を扱う項目もあります。試し読みでは、説明や図を追いながら、自分でも考えてみたいと思えるかを確かめてください。
『入門 考える技術・書く技術』について、学習の流れや似た書名の本との違い、購入前の確認点を詳しく知りたい方は、『入門 考える技術・書く技術』の個別紹介記事をご覧ください。
今すぐ一件の質問や報告をまとめたい場合は、先に次の記事を使い、繰り返し困る部分を見つけてから本を検討する方法もあります。
🍀 どちらから読むか迷ったら、困っている工程を見る
同じ「質問できなかった」という出来事でも、つまずく工程は人によって違います。
聞きたい内容はまとまっているのに、「こんなことを聞いてよいのか」とためらう。
そんなときは、自分の意思や必要なことを伝える考え方に関心があるのかもしれません。『アサーション入門』を候補にできます。
質問するつもりはあるけれど、何をどう説明すればよいか整理できない。
そんなときは、内容の組み立てを学ぶ『入門 考える技術・書く技術』を候補にできます。
両方が気になる場合も、まずは一冊で構いません。近いうちに使いたい場面を一つ選び、その課題に近い方から検討してみましょう。
なお、質問を繰り返し拒まれる、威圧される、担当や期限を調整してもらえないといった状況では、職場の体制や関係にも目を向ける必要があります。
本を読むことと並行して、職場の困りごとを整理する記事から、相談や調整の選択肢も確認できます。
🍀 読む前に、自分の一場面をメモしておく
本を選んだら、読み始める前に「この本で考えたいこと」を一つだけ書いてみてください。
次のメモは、本書からの引用ではなく、当サイトが提案する読書の準備です。
『アサーション入門』を読むなら
伝えられなかったこと:
自分が希望していたこと:
相手とのやり取りで気になっていること:
うまい言葉に整える必要はありません。まずは、自分が何を伝えたかったかを残しておきます。
『入門 考える技術・書く技術』を読むなら
相手に伝えたいこと:
相手に確認・判断してほしいこと:
説明が長くなりそうな部分:
読んでいる途中で、このメモを見返してみましょう。自分の場面に当てはめて考えられる箇所があれば、一つだけ書き足します。
読む前と読んだあとで、何が整理できたかを見るために使ってください。
🍀 購入前には、内容と読み方の相性も確かめる
本のテーマが自分の悩みに合っていても、説明の進め方によって読みやすさは変わります。
購入前には、次の点を確認してみてください。
- 目次に、自分が知りたい内容があるか
- 試し読みの説明を、無理なく追えそうか
- 今は考え方を学びたいのか、すぐ使う例文が必要なのか
- 紙と電子のどちらが、自分の読み方に合っているか
- 書名・著者・版が、探している本と一致しているか
特に『入門 考える技術・書く技術』には、今回紹介した本とは別に『スライド編』もあります。商品ページでは書名まで確認しましょう。
職場の悩みがあるからといって、一度に何冊もそろえる必要はありません。
まずは、今の自分が学びたいことに近い一冊を。目次や試し読みで確かめながら、次のやり取りを考えるための本を選んでみてください。
